もしもこの文章を読んでいる方で、周りにオーボエ奏者がいる方はよくこんな言葉を聞きませんか・・・?
リードがない
リードの調子が悪い
今日は湿度が高いからリードが重い
今日は湿度が低いからリードが軽い
今日も帰ってリード
etc...
気難しい、めんどくさい、しつこい人達だと思ってますか・・・?
私も前はよく言っていましたが最近はちょっとましになってきた気がします(自分の中では)。
リードの削り方の仕組みを全く理解せずただ闇雲に削っていた期間がとても長かったのですが、ある程度仕組みが分かってくれば大きく道を外れることはないのかな・・いやあるのかな・・と思っている今日この頃です。
というわけで最近リードに関して思うことを簡単に書いてみようかと思います。
その前に、私のリードがどれだけ酷かったかのエピソードを・・・
その1
大学生の時、木管五重奏の本番
演奏を始める前にオーボエがラの音を出して、他の楽器とチューニング(音合わせ)をしますが、その時のリードの状態が酷く
ッッッッ ラーーーーーーー!!!!
みたいな音が出た
その2
去年とある本番のゲネプロの時、真ん中のB(シのフラット)の音をピアノと同時にmfぐらいの音量で出すのがうまく出来ない
という、まあ暴れ馬みたいなリードで吹いていました。
ここ一年半程レッスンに通い、今までずっとさぼってきたリード作りのいろはを教えて頂きながらなんとかまだ人並み?ぐらいなリードを作れるようになってきた気がします。
とりあえずリードを作る時に最低限クリアしていないといけないなと思うことは
1 少ない息でもリードが反応すること
2 クロー(リードを深く口に加えて息を入れた時に鳴るカラスの鳴き声みたいな音)が高い音も低い音も鳴ること
です。
いくらいい音色が鳴るリードでも、反応がすごく悪いリードだと小さい音が出ない、曲も吹ききれない、アンブシュア(口の形)が崩れる、などなど身体や頭に悪い影響が出ることが増えると思います。
あとオーボエは楽器から出ている音程が高い時はリード単体からの音程も高く、低い時はリードも低いのでクローが高い音しか出ない、低い音しか出ないというのは実際のオーボエの音もどちらかが比例して出にくくなるということです。
例えばデュティユーのオーボエソナタの出だし

最初のミの音、ほとんどのオーボエ奏者はいや〜な始まり方です。
出だしのピアノがどんどん迫ってきてああもう吹き出さないと・・・と思って準備していても
プスーーー ファーソー とまるでミが無かったかのような顔をして吹き始めたり
いつぞやの私のように
ミーーー!!!
と吹き始めてしまったり・・・
リードだけで吹いた時に少しの息で反応するということは小さい音で吹ける、ということ。
クローがもしも低い音が出ない場合、小さい音でミを吹こうとしても音が裏返ったり。
さっき書いた最低限リードに必要な要素が揃っていないと楽譜のようにこの音は吹けないんじゃないかと思います。
酷いリードでここをなんとか乗り切ったとて、この先は高いファが何回も出てきます・・・
リードを削っていると色々学ぶことが多く結構楽しいので、また気が向いた時に書いてみようと思います。誰かの役に立つのかは分からないけれども!